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ライフスペースは、１９８３年税理士であった高橋弘二氏が
ライフダイナミックス大阪支部から独立して設立した自己啓発セミナー会社です。
一時は数万人が受講する大手セミナーのひとつでした。高橋弘二著 ｢生きるのがラクになる本｣
（８９年刊行）が人気を博し、この本によってセミナーを知り参加した人もいました。
しかし、バブル崩壊を境に９１年以降セミナー参加生が
激減し、その後高額のセミナーを行うようになり、独自の思想を強めていきました。
当時の代表であった弘二氏は「人の過去生が見える」、
「人の細胞のＤＮＡにかかれた６万項目の情報を読み取ることができる」という
など自己の超人的な能力を謳い始めました。
９５年に風呂行でセミナー参加生が熱中症で亡くなる事故が起こり、
同年秋、セミナー参加生の一人が多額の借金（１０００万円）を残して自殺しました。
当時最も高額なセミナーはＷＳ５０（ワークショップ５０）と呼ばれ、
参加料は５００万円でした。
事故に対する反省もなく、翌９６年、弘二氏はサイババの後継者を名乗り、
サイババの名前を利用してメンバーを取り込むようになっていきました。
また、自分だけがシャクティ・パット（手で頭を叩く行為）によって病気を治すことができる
シャクティ・パット・グルであると自称し始め、宗教的な様相を呈してきました。
ライフスペースでは風呂行事故以来、セミナー参加生の自殺や
メンバーの病死などが相次いで起こり、代表者がグルと名のっていることから、
９７年頃、一部の新聞や週間誌などでカルト的な団体として取り上げられる
ようになりました。
９８年、風呂行裁判でライフスペースの責任を認める京都地裁判決は
多くの新聞で報道され注目を集めました。
この頃のメンバーは少なくとも１５０人、子どもを含めて２００人程度が
いたものと思われます。この年、祖父らに助けを求めた子ども一人が保護
されています。
９９年６月末ライフスペースのメンバーＫさんの父親Ｓさんが
兵庫県内の自宅で脳出血で倒れ同県内のある市立病院に入院しました。
医師の見込みでは３、４週間でリハビリに移行できるとのことでした。
ところが７月初め「点滴は危険。シャクティ治療で直す。」とのグル高橋弘二の指示で
数人のメンバーが入院中のＳさんを病院側の制止も聞かずに車椅子に乗せて連れ出しました。
４ヶ月後Ｓさんは成田市内の高級ホテルの客室でミイラ化した遺体で発見されました。
ライフスペースはＳさんは死んではおらず、治療中だと主張しました。
この事件によりライフスペースの名前が全国的に知られるようになりました。
００年２月高橋弘二とＳさんの長男Ｋ、他数名が保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕され、
検察は高橋弘二容疑者を、死ぬかもしれないことを認識した上で連れ出させたものとして、
殺人罪で起訴しました。
０５年最高裁は高橋被告に「不作為」による殺人罪の成立を認定し、
懲役７年の判決が確定しました。
このような重大な事件を起したのにも関わらず、
現在なお多くのメンバーが留まっています。
集団の体質が改善したという確証は得られていません。
ライフスペースが設立した関連団体のひとつにＳＰＧＦ
（シャクティ・パット・グル・ファンディーション）があります。
シャクティ・パット・グル高橋弘二の学説や思想を正しく伝える広報団体であること
を自称しています。ライフスペースとＳＰＧＦの構成メンバーはほぼ同じで、
現在のライフスペースの活動の主体となっています。
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