トップページ／ index／ 最近のトピックス 考える会 かわら版 No.17 ● 成田の事件から２ヶ月 　　成田のホテルで、小林晨一さんが発見されてから、もう２ヶ月もたってしまいました。 私たちが小林さんの件を知ったのは９９年９月２０日付の「ＳＰＧＦのホームページ」からです。 「考える会」のメンバーのほとんどは、小林さんと面識はなく、 どういう手段をとれば良いのか悩む日々が過ぎていきました。警察に、ホームページのプリントアウトを見せても、 「この人大丈夫なんじゃないの」と、取り合ってくれず、本当に困りました。 　　発見後、日本中が騒ぎになって、マスコミの人たちも大勢私たちのところに来ました。その際に、 交通整理が少しでもできるように、窓口担当の会員を用意しておいたのですが、ＳＰＧＦのホームページには、 私たちを含め何人かの人の住所氏名が実名で載っています。このおかげで、多くのマスコミの方が直接、 いろんな人のところに押しかけました。「マスコミが押しかけて困る」という苦情が多く、 一時はマスコミの実名を挙げてやろうかとも思ったくらいです。 　　実際、いったい何社のマスコミが来たのか、多分２５社くらいだったと思いますが、 取り敢えず一周するまでは頑張ろうと決めました。 （あとでツケが回り、１２月３０日〜１月３日まで３８度の熱を出すことになります。） 　　マスコミにたずわる人も、つきつめれば一人の人間です。本当に人はいろいろいるなと思いました。 うわべだけの人、たとえ一回きりでも真剣な人、問題意識の高い人、低い人、逆に攻撃する人、などなどです。 　　ただ、この「考える会」の中にも、マスコミに出ても良いと思う人、嫌だという人、 こういう人なら出ても良いと思う人、いろいろです。私がとりあえず、全社（ほとんど全社）引き受けたのは、 （どうしてもスケジュールがとれない時は除いて）少しでも会員の人達のプライバシーを守りたかったからです。 そして、そんな私を支えてくれる人達が、本当に多くいます。あの騒ぎの中にいるとき、 私はそんな多くの人達に支えられて、守られていることを感じてきました。同時に無念でならないこともあります。 この件で、小林さんも、さすがに高橋弘二氏とは距離を置こうと考えていた様子だったことが、 後に少しわかりました。私達になにかもっとできることがあった様に思います。 　　私達「考える会」は、少しでも命を亡くす人がもうこれ以上出ない様にがんばろうとあれほど話し合ったのに、 結局何もできなかった。なさけなくて仕方ありません。そう思いながら２ヶ月が過ぎてしまいました。 ● 子供たちよ！ ライフスペースで集団生活を送っていた子供たちは全部で３７名だと思われます。（考える会調べ） そのうち考える会の調べで行方がつかめている子が以下の２２名です 家宅捜索で保護された子 ９名 祖父母の元に帰された子 ４名 スペインにいると思われる子 ５名 親（現メンバー）と共にいると思われる子 ４名 計 ２２名 残る１５名ほどの子供の所在がわかりません。 どなたか情報をお持ちの方、教えて下さい。 ● 高橋弘二氏の昔話 　　今回の騒ぎの様になると、私たちの集めてきた事実や情報より、マスコミが集中的にやったほうの方が、 正確で濃いときがあり、私達はそれに教えられることも多いのです。そのひとつ、高橋弘二氏は、自分の昔話も、 私達にウソをついていたことです。このことで、日本に数多くいるであろう元参加生や元スタッフ達はどれだけ傷ついていたか、 偽グルには何ひとつ分かっていないのでしょうか？ 例えば、手元に古い資料があります。９１年４月のものですが、こうあります。 「私は父親への抵抗と『俺には右目がないんだ』というハンディ感から家出をし・・・」 --- （実は中学、定時制高校ー経理の仕事につきー24才で税理士に。） 「小学校のころ、明日の米が買えないほど貧しくて、隣の家に父と一緒にＰＴＡの会費を借りに行きました。」 --- （近所の人の話では「そんなことはなかった」「まあ、普通とちゃうか」） また、89年に出た高橋弘二氏の本「パラダイムシフトのすすめー生き方のキーワード」には 「高校に行きたいかも知れないけど、隣の県の自動車屋に丁稚奉公に行ってくれ」 --- （では定時制高校は？） 「18才の時にはルンペン（差別用語？）をやりました」 「19才の時になったら、もっとエスカレートして、チンピラまでやりました」 --- （自動車会社に行ったのとちがうの？） 「私は、19才の時から禅寺などでいろんな修行をして・・・」 --- （チンピラと自動車の会社は？） 「そりゃもう働いたのなんの、早朝の仕事、普通の昼の仕事、深夜の仕事と３つやりました。」 --- （そんな働いたら、お父さんの看病できませんね。傍らにいてあげたかったのではないのですか？） 「当時、一番難しい試験の一つに税理士試験があるといわれていました。だからそれに挑戦しました。ー（中略）− 24才で合格」 --- （試験免除ではなかったのですか？） もう、ため息しかでません。この人は、自分のことが嫌いなのかと思うくらいです。彼の両親や2人の子供がかわいそうです。 （資料： 日テレ、テレ朝、フジ、ＴＢＳ、週刊誌各社でした。ありがとうございました。） 最近では、血がないとか、定説だとか（もっと自分をテイセツ(大切)にせえよ！）。あげくのはてには舌ガンとか、 言い訳とかウソばっかり。そんなに自分のしてきたことを見るのが嫌だと、これは大変なカルマをしょいますよ。 ● 忘れてはいけません 　　この「ライフスペースを考える会」には、いろんな考え方の人がいます。高橋弘二氏に対する想いもいろいろです。 私達は、それを無理にひとつの方向に持っていくことはしないし、したくありません。 　　ただ、忘れてはならないのは、この高橋弘二氏に近からず、遠からず関わった人の中で、 7人の方が人生の途中で命を亡くされていることです。そしてそこには、 自らを進んで参加していると思わせる心理操作、マインドコントロールが存在していることに他なりません。 　　そして、ライフスペース以外の人となかなかコミュニケーションも少なく、 日本、あるいは世界を転々とさせられている子供たちが多くいることも。 2000年 1月19日 トップページ／ index／ 最近のトピックス